こんにちは。必死です!
『おんなのこきらい』という映画を観ました!
なんで今更この映画を選んだのかと言いますと、ドラマ版『賭ケグルイ』で早乙女芽亜里を演じている森川葵さんの演技を見て凄く上手だな〜と感じたからです。

で、『おんなのこきらい』の感想を一言で申し上げますと、
おんなのこ、めんどくせぇ…
です(笑)
森川葵さん演じる主人公・和泉キリコは良い意味で女の子らしく、悪く言うと嫌な女なのです。
ということで今回も普通に感想を書いてもつまらないので男の目線からキリコという女性を分析しつつ物語を振り返っていこうと思います。
キリコは魅力的?それともムカつく?
『おんなのこきらい』は2014年に公開された邦画。バンド「ふぇのたす(現在は解散)」の楽曲から着想を得たということで物語の要所要所でメンバーが登場して歌うなど音楽と融合した作品になっています。
物語は主人公のOL・和泉キリコを中心とした恋愛モノなのですが非日常系ではなく今時の若者の恋愛といった現代的でリアルな内容になってます。
というのも今作の監督・脚本を務めているのは加藤綾佳さんという女性の監督。だからこそ女性の目線から見たモテる女とそれに釣られる男の描写が妙に生々しく少々皮肉っぽいのかもしれません。
ストーリーを4コマで説明
まずストーリーを説明しときますね。
①主人公・キリコはめっちゃ男にモテる。でも周りの女性からは不評。▼
②以前からキリコと肉体関係があり思いを寄せていた男(バーテン)が他の女に寝取られる。▼
③寝取られ落ち込んでいたところを取引先の男(デザイナー)に優しく慰められたことでその男に惚れてしまう。▼
④しかしその男(デザイナー)には彼女がいたことが発覚(キリコ発狂)▼
という流れです。最終的にキリコは幸せになれません。
キリコの特徴
幸せになれないキリコですが男にはめっちゃモテます。
華奢な体にロングヘアー、男が好みそうな服装(肩のとこにヒラヒラが付いてるノースリーブとミニスカート)、媚びるような話し方。
彼女は男が好きな女の子を演じているのですが、当然同性からの支持は得れず同僚の女性たちから疎まれています。

イメージ
特徴を簡単にまとめると▼
- 見た目は可愛いくてモテる(性格は最悪)
- 可愛いがすべて(それが最大の価値観)
- 自分以外の女を見下している(女に対して愛想もへったくれもない)

キリコの生き様がおもしろい
この映画ではキリコはどちらかと言うと愚か者として描かれています。
彼女に言い寄って来る男は数多く登場するのですが全編を通して彼女を愛してくれる男性は1人も登場しません。
登場する男性全員が彼女が一方的に惚れている男orカラダ目当てで近づいて来る男のどちらかなのです。
そんな彼女の不幸は思いを寄せていたバーテンダー(男1)が他の女とも肉体関係があると知ったことから始まります。
それからキリコはおかしくなり…▼
仕事をサボって公園でお酒に飲み、心配でかけつけた先輩(男2)と寝る
↓
自暴自棄になり自分の髪を切り刻む
↓
そこをデザイナー(男3)に慰められ惚れる
↓
しかしデザイナー(男3)には彼女がいた
↓
号泣&発狂
↓
会社をクビになる
↓
エンディング
という最悪な結末を迎えることに(笑)

セリフから読み取るキリコの人間性
キリコが劇中で発したセリフを見れば彼女の内面が見えるかも?ということで印象的なセリフを文字起こししてみました。
・『私、可愛いんで』
同僚の女性から嫌みを言われた時に返した言葉。さらに陰口を言われてしまう結果に。
・『おまえらと一緒にすんなブス』
上記の言葉を吐いた後、去り際に吐き捨てるように放った言葉。女性に対してはこの態度。
・『可愛い。女の子はそれだけで生きていけるのです。生きる価値があるのです。』
男たちに可愛いとチヤホヤされた後でナレーション的に流れた台詞。これが彼女のすべて。
・『一番になりたいから可愛くしてるの。女なんて可愛くなきゃ見てもらうことすらできないんだから。』
同僚の女性から「あんたは顔だけ」と否定された時に言い返した言葉。周りに大勢の同僚がいる中、先輩に対してすらこう言い放てるのは傲慢の現れか。
・『可愛くしてるのは生きるための知恵なんです。』
「男に媚び売ってれば何もかも上手くいくと思ってるでしょ?」と言われたことに対して持論を語る。彼女は今までこうして生き抜いてきたのです。
・『女なんて誰か好きになったらめんどくさい生き物なんだよ。』
個人的に最も印象的だったシーン。彼女は自分がめんどくさいことを分かっていたのだ。
・『私、なにも持ってなかった。可愛いだけじゃダメみたい。』
物語の終盤に自分に言い聞かせるように言った台詞。彼女はその後どうなったのだろう。
まとめ
この作品が現代的で妙にリアルな理由は小さな世界で物語が進むことにあります。
よくある映画やドラマは一般的な女性たちとはかけ離れたド派手な世界観で描かれることが多いのですが、今作に登場する舞台は主に自宅、職場、バー的な飲み屋といった普通のOLであるキリコの日常的な行動範囲内に限定されています。
そして恋愛相手として登場する男性もエリート系ではなくバーテンダーや取引先の相手といった普通の人たち。「こんな感じの人いそうだな〜」と思わされるリアルさがあるのです。
80分と短いのでさくっと観ることができる男女問わず楽しめる恋愛映画です。まだ観ていない人はぜひ観て感想を聞かせてくださいね。
